本名:馬 雲(ば うん)英語名:Jack Ma(ジャック・マー)誕生日:1964年9月10日出身地:中国浙江省杭州市決して裕福とは言えない、貧しい家庭に生まれました。わんぱくで正義感が強く、喧嘩っ早い子供で喧嘩をして13針縫ったこともあります。家にいるよりも英語が得意なマー氏ですが、学校では優秀な成績ではなく、進学校に通っていた訳でもなかったようです。特に数学が大の苦手で、大学受験には2度失敗しています。一度目の大学受験の数学の点数はなんと1点だったそうです。そのため、一時は大学進学を諦め三輪自転車の運転手となりました。その後、補欠で合格したマー氏でしたが、自信のあった英語力を活かし大学内でみるみる頭角を表しました。普通の卒業生は、卒業後中学や高校の教師として配属されるのですが、なんとマー氏はその後5年間、大学で教師として働きました。1988年 杭州師範学院(現:杭州師範大学)卒業     同大学、英語教師として就任1991年 海博翻訳会社 設立1995年 「中国イエローページ」開設1999年 アリババネット 創業2003年 淘宝網(タオパオ)を開設2005年 中国ヤフーを買収 会長に就任2007年 ソフトバンク取締役 就任2016年 ビル・ゲイツらとともにブレイクスルー・エネルギー・コアリションを設立2019年 アリババ 会長職を引退ジャック・マーという名前は有名ですが、実は本名ではありません。マー氏は小さな頃から9年間このような生活を続けると、文通をし合うような外国人の友達ができ、その友達から英語の名前があったほうが良いとのことで、Jack(ジャック)と呼ばれるようになりました。つまり、ジャック・マーという名前はあだ名のようです。こうして、外国人とたくさん話し、独学で身に着けた英語の発音は、もはやネイティブレベルだそうです。マー氏は大学講師の傍ら、1991年に海博翻訳会社という翻訳会社を設立しています。そもそも最初は大学講師になるつもりもなく、普通に就職活動をしていましたが、受けた30社すべて全滅してしまいました。さらには、警察官の面接も一緒に受けた5人中4人が合格してマー氏だけが不合格になったり、ケンタッキーの面接にもマー氏だけが落ちてしまったりしたそうです。ハーバード大学にも10回入学申請をしたのですが、すべて断られてしまったそうです。そのため、大学講師となったマー氏は、通訳の仕事でアメリカに渡ったマー氏は、アメリカで初めてインターネットに触れます。当時、まだ中国にはインターネットの文化がなかったそうです。インターネットで簡単に集客できることに驚いたマー氏は、さっそく中国へ帰りしかし、インターネット文化がなかったため中国の社員たちに猛反対されてしまいます。それでもあきらめなかったマー氏はマー氏が中国でインターネットビジネスを始めてから1年後に、中国が国単位でインターネットを取り入れることになり、政府機関の中国対外経済貿易合作部から依頼を受け、貿易に関する公式サイトを構築することになりました。のちに、マー氏が作ったサイトは大企業に吸収されてしまいます。「ビジネスをしても、国や大企業にとられてしまう」と感じたマー氏は、大企業ではなく中小企業のためにビジネスをしたいと考えるようになりました。大企業には、専門の情報ルートがあるため巨額の広告費を投じることができます。ですが、中小企業はそれができません。そこで、中小企業のために何ができるかを考えたところ、思いついた答えが「SNS」でした。そこで、1999年にマー氏を含む18人の若者によってアリババを創業させました。最初は杭州にある、アパートの1室が彼らのオフィスだったそうです。中小企業のために、アリババをeコマースへと進出させることにしました。ITの技術には決して詳しくなかったマー氏ですが、英語が読めたので外国でのビジネス情報を調査し、仲間に伝えることでより良いビジネスを展開しようとしました。マー氏の結婚相手は、アリババ創業者のうちの1人、張瑛さんです。同じ杭州師範学院の出身で、学生時代から交際をしており、卒業後に結婚しました。アリババ創業後、マー氏の事業パートナーとして活動してきましたが、のちに育児に専念するため専業主婦になりました。張瑛さんはマー氏のことを夫妻には現在、2人の子供がいます。子供についてあまり情報はなく、幼少期アリババを軌道にのせるために夫婦で忙しく働いていたこともあり、子供たちには普通の生活をしてほしいと望んでいるそうです。アリババ創業後、資金調達をしていた頃、マー氏は一人の男性に出会いました。それが、ソフトバンク創業者の孫 正義氏でした。この時のアリババはまだ売り上げがほとんどなく、資金調達に追われる日々でした。そんな状態の会社に、孫氏はなんと20億円もの投資をしたのです。孫氏はマー氏と面会をして、たった5分で投資をすることに決めたそうです。「1億ほどで大丈夫です」と言ったマー氏に対して、「お金は持っていても腐らないから、20億受け取ってくれ」と最終的に孫氏のほうから出資させてほしいと言いました。孫氏の先見の明は恐ろしいものがあります。実際にこの時アリババの株を36%所有しましたが、価値は14年間で4000倍にまで膨れ上がりました。その後2005年孫氏がアリババの取締役に就任し、2007年マー氏はソフトバンク取締役に就任しています。友好関係は今でも続いており、孫氏はマー氏のことをアリババを軌道に乗せたマー氏は、孫氏の助言もありBtoCやCtoCのビジネスを展開することに決め、2003年に淘宝網(タオパオ)を設立します。淘宝の意味は「見つからない宝物はない、売れない宝物はない」だそうです。現在、中国最大のネットショッピングサイトで、中国版Amazonとも言われています。店を開くのに費用が不要で、携帯電話と身分証明書さえあれば出店できるということで、かなり多くの方に利用されるようになりました。2006年までに3千人もの登録があったそうです。現在では、中国では知らない人はなく、中国人にとって欠かせない大きな事業となりました。その後、アリババは中国ヤフーを買収し、マー氏は会長に就任することになりました。2016年、ビル・ゲイツ氏やマーク・ザッカーバーグ氏など、IT業界の大物が中心となって、クリーンエネルギーの研究開発をする「ブレークスルー・エナジー・コアリション」を創設しました。マー氏も創設メンバーの一人として、関わっています。マー氏はゲイツ氏に影響を受けているようで、マー氏は、2018年9月アリババ会長の座を退き、張勇(ダニエル・チャン)CEOを後継にすると発表しました。その後、2019年9月55歳の誕生日に会長職を引退しています。引退を決めた理由は、教育に重きを置く財団を設立し、より多くの時間と資金を慈善活動に注ぐためだそうです。マー氏はもともと大学講師をしていたこともあり、教育の重要性について語っています。引退するために長い年月をかけて会社の体制を整え、後任を育て、準備をしてきました。後任のチャン氏のことは、「僕より優れた指導者であり、優秀な経営者だ」と語っており、今後のアリババの活躍が一層期待できそうです。日本では、2008年5月にアリババ株式会社として創立しました。BtoBおよび、BtoCの海外進出支援や、アリババグループの提供するサービスの展開を行っています。その後2016年にクロスボーダー決済サービスを展開するアリペイジャパン株式会社も創立しています。また、2017年にIOCとパートナーシップを発表し、東京2020オリンピック・パラリンピックのワールドワイドオリンピックパートナーとなっております。東京オリンピックまで、成田国際空港との協力によるクリエイティブキャンペーンを発表いたしました。成田国際空港9つの通路の壁面デジタルスクリーンに、日本人のクリエイティブな才能・作品を通じて、スポーツ・アート・文化とテクノロジーを組み合わせ、オリンピックに向けたエクスペリエンスを強化し、オリンピックを盛り上げることを目的とする活動のようです。アリババは2019年、香港証券取引所に株式上場しました。アリババグループの勢いは止まらず、ネットワークの世界で、ますますアリババグループの発展が期待されます。また会長を退いたマー氏は、2020年3月、100万枚のマスクを日本に寄贈すると表明しています。2月上旬に日本から中国へ防護服が贈られた返礼としており、「一緒に乗り越えよう」とエールを送ってくれたようです。「自分を疑ってもいい。信念を疑うな」「若者たちを信じてこそ国家の未来は明るい」「駄目な部下はいない。駄目なリーダーがいるだけだ」「起業では、一番やりやすく、一番好きなことをやるべきだ」決して幼いころから天才だったわけではなく、どちらかと言えば劣等生で幾多の挫折を味わってきた人物です。マー氏は、たった一つの武器である英語を使い、ここまで成功を収めてきました。どんなに失敗しても、諦めることなくチャレンジするマー氏によって中国にインターネットがもたらされ、たくさんの中小企業の発展に繋がりました。アリババ会長職を引退し、これからまた新しく始まるマー氏の挑戦に期待したいです。都内のシェアオフィスで都内のシェアオフィスで都内のシェアオフィスで