解説:他の動詞を使ってリライトすることで、日本語のニュアンスに近づけることができる。 どの単語も「予期する、見込む、期待する、見込んで、見越して」など将来に起こる何かに対して使う表現で、置き換えが可能なケースも多いです。細かな差ですがニュアンスや使い方に違いがあるのでご紹介しておきます。特にこの中では「predict」だけ明確に使い方が違う感じがします。ネイティブスピーカーの意見を聞きながら、例文を作成してもらったので参考にしてください。この記事の目次anticipateとexpectはだいたい置き換え可能の場合が多いので近い意味と思って間違いありません。どちらも良いこと、悪いことに使えます。良いことに対して使うならば「期待する」が和訳としては近いですが、悪いことならば「予想する、予期する、見込む」としたほうがいいかもしれません。anticipateは何か自分が準備可能なものや予期することによって結果を変えられるものに使われる傾向があります。逆にいえば結果を待つだけのものには使わないことが多いです。◎ She anticipated a difficult exam, so she studied extra hard. 一方、英語が表す内容は「我々は~と思う,予測する」。 リライト例:We sincerely hope that our attempt will provide an opportunity for science and art to merge. 技術報告書や技術論文では、「推論」を書くことが多くあると思います。つまり、「~であると推定される」「~であるとみられる」などと、不確定なことを、著者の意見として、書くことがあります。これを英語で表すためには、比較的多くの表現があります。一つの定型表現があれば楽なのですが、実際は、状況や文脈、表したい可能性の高低に応じて、適切な表現を、その都度選択する必要があります。 よくない英訳例:問題点:(1)では、表現It is thought…により、誰の意見かが分からなくなっている。「一般の人が思っている」や「今回の調査とは異なる状況でそう思われている」というように理解され、混乱を招く可能性がある。(2)では、(1)の問題に加えて、assumedという動詞が好ましくない。assumeは「確固とした根拠が無い状態での仮定」を表すため、調査の結果としては不適切。なお、英英辞書には”If you assume that something is true,  はじめに、人を主語に使った「強い言い切り表現」について説明をします。「技術」や「もの」について書く技術文書で、あえて「人」を主語にする文章というのは、責任の所在を明らかにし、強い印象を与えます。例文を見てみましょう。 阪神タイガースが勝つと予想している(期待している)。どちらも文章としては成立していますが、predictはデータなどの研究に基づいて勝つ予測をしています。しかし、expectは単なる個人の予想や思いにすぎません。The weather forecast is predicting rain. 解説:presumeは「想定する」、considerは「思う」。It is presumed/considered that…と書いて語数を増やすのはよくない。 「推測される」を表す各種表現について、動詞だけで言い切る表現、助動詞を組み合わせてぼやかす表現、そして、「人」の主語を組み合わせて責任の所在を明らかにする、「調査」や「結果」といった「無生物」を主語にして客観的に表す、などの種々の工夫が可能です。また、複数の動詞や複数の助動詞から選択することにより、書き手が表したい「可能性」の度合いを、自由に調整することが可能です。「推測される」という日本語に対応する英語表現を一つに決めずに、文脈や、その時々の文書の「戦略」に応じて、適切な表現を選択することが大切です。表現の幅を普段から広げておき、必要な際に、じっくりと適切な表現を検討することにより、より正確で、より明確に、書けると思います。

天気予報は雨を予想している。天気予報の例文など明らかですが、データなどに基づいて発表した、根拠のはっきりしたものなので、ここはpredictを使います。expectを使うと天気予報の個人的な思いみたいになっています。predictには超能力者などの「予言する」の意味もあります。これも我々には超能力者が未来を予測する過程は理解できませんが、彼らにとっては明確な根拠となる理由・ロジックがあるのでpredictを使う理由になります。The psychic predicted I will get married this year. 解説:that節内に助動詞を使うことで、不確定さを示し、非断定的に表現。なお、助動詞mayは、起こりうる可能性を低く位置づける英語ネイティブが多い。(1)ではmayをthat節内に使うことで、「~かもしれない」を表す。なお、(1)’のように助動詞の過去形mightを使うと、助動詞過去形が持つ「仮定法」のニュアンスにより、mayよりも可能性がさらに低くなる、または「遠まわし」な表現となる。(2)で助動詞canを使うと、may, mightを使う場合よりも確信の度合いが上がり、「~である可能性がある」を表す。 次に、「人」を主語にせずに、無生物を主語にして書く表現について、説明をします。「調査」や「結果」といった無生物を主語にすることにより、「人」の存在を出さずに客観的に表現できます。「無生物主語・能動態」で書くことができるため、簡潔で明快です。「~を示す」という動詞部分と、さらにthat節内の助動詞の有無やどの助動詞を使うかによって、確信度、起こりうる可能性を調整することができます。 解説:(1)(2)(5)は、that節内で動詞により断定。(3)(4)では助動詞を組み合わせることで可能性を調整し、非断定的に表す。なお、主語investigation(調査)は、analysis, test, test results, など,文脈に応じて変更可能。動詞の選択は、demonstrateを使うと、「起こりうる可能性」が非常に高くなり、show, reveal, indicateは比較的高く、imply, suggestを使うと可能性は低くなる。 「~と思われる」「~のように見える」を表す便利な表現に、seem(思われる,~のように見える)とseemingly(見たところ~である)があります。これらの表現は、事実を表す文章に対して、正しく追加をするだけで、「著者が思う」ということを、簡単に表すことができます。例文を見てみましょう。 将来のことを予測して「想定」するときは「Predict」を使うのが良いと思います。 もし、計算しながら考えた結果「想定」するときは「Estimate」が有効かと思います。 以下の例文をご参考にしてください: - I predict that in the future, the human race will all look quite similar - My estimate is that a …