映画感想レビュー&考察サイト 映画『風の電話』を観た人の感想、評価、口コミ ※皆様からの感想や口コミも随時募集しています☆ 下記のコメント欄にお気軽に書き込んでください!! 『風の電話』鑑賞。 震災で家族を失くした少女ハルが優しい人達の助けを借りて 岩手の故郷を訪れる。 死別した従兄弟ともう一度話したいという思いから誕生したその電話は、「天国に繋がる電話」として人々に広まり、今も多くの人の来訪を受け入れている。 映画『風の電話』は、この電話をモチーフにした初めての映像作品である。 映画『風の電話』のあらすじとネタバレ (c)2020 映画「風の電話」製作委員会 2011年3月11日、東日本大震災。地震による津波は、東北地方の太平洋沿岸部を中心に壊滅的な被害を与え、福島第一原子力発電所事故を巻き起こしました。 今は亡き人に思いを届ける“風の電話”を映画化。「風の電話」の上映スケジュール・上映館・あらすじ・感想レビュー・みどころ・スタッフ・キャスト・予告篇を紹介します。風の電話の上映時間までに映画館に間に合う乗換案内も提供。 天国に繋がる電話ボックス〈風の電話〉 高校生のハルは震災で家族を失い、伯母・広子と広島で暮らしていた。常に寄り添ってくれる広子のおかげで日常を過ごす事が出来ていた。 だが、広子は突然倒れてしまう。 この記事では、映画『風の電話』についてご紹介しています。映画『風の電話』の簡単なあらすじと主要キャスト、また、映画の予告動画や作品情報について紹介しています。震災をモデルにした映画です。ぜひチェックしてみてください。 !』は2019年5月10日(金)ロードショー! 『桐島、部活やめるってよ』『何者』で知られる直木賞作家・朝井リョウが、実在する男子チアリーディングングチームをモデルに書き上げた『チア男 … Today's RankingCategory 映画『風の電話』のまた映画の「公開日はいつ?」も知りたいと思っている方もいらっしゃるかと思います。そこでさらに映画『風の電話』のロケ地ですが、『風の電話』が舞台となっています。そもそも話題になったので、ご存知かもしれませんが、「風の電話って実在するの?」と疑問に思っている方も少なくないことでしょう。住所はグーグルマップにもこのように『風の電話』と検索すれば、表示されます。この『風の電話』は設置者のガーデンデザイナー、実務園芸師、樹医である佐々木格(いたる)さんがベルガーディア鯨山として開放されているオープンガーデン内にあります。http://bell-gardia.jp/guide/kaze-no-denwa/当初は、2009年に亡くなった従兄ともう一度話がしたいという想いから取り付けたものです。中には線のつながっていない黒電話があり、「風の電話は心で話します 静かに目を閉じ 耳を澄ましてください 風の音が又は浪の音が 或いは小鳥のさえずりが聞こえたなら あなたの想いを伝えて下さい」。と書かれています。しかし2011年3月の震災や、強風で倒壊危機に見舞われました。ですが、支援者のおかげで現在は再建され、三陸海岸を見下ろし、故人との心のふれあいの場となっており、今まで3万人以上の方が訪れています。映画『風の電話』はこの実在する「風の電話」をモチーフにした映画です。ですので、ロケ地はこちらの『風の電話』ボックスがあるところで撮影されました。それと、主人公のモトーラ世理奈さん演じるハルが住んでいた広島です。ですので広島でもロケが行われました。映画「風の電話」— 呉観光協会 KureTourism(広島県) (@kurekankou) コメントになる呉市安浦はこのあたりです。撮影場所は特定されていませんが、映画『風の電話』の岩手県大槌町と広島県呉市がロケ地です。他のロケ地情報があれば更新します。 映画『風の電話』は公開日はいつでしたでしょうか?東日本大震災で家族を失った少女が広島から故郷の大槌町を目指すロードムービーである映画『風の電話』『ライオンは今夜死ぬ』で有名な諏訪敦彦さんが監督を務めることでも期待が高まりますよね。そんな本予告解禁☎️出演:2020年1月24日(金)公開 — 映画「風の電話」公式アカウント (@kazemovie)  こちらが映画『風の電話』の作品情報です。映画「風の電話」は来年1月24日(金)より公開です。上映劇場は下記HPにてご覧いただけます。(随時更新)— 映画「風の電話」公式アカウント (@kazemovie) 映画『風の電話』のネタバレ(あらすじ)はというと・・・映画『風の電話』のネタバレ(あらすじ)はこちらです。17歳の高校生ハル(モトーラ世理奈)は、東日本大震災で家族を失い、広島に住む伯母、広子(渡辺真起子)の家に身を寄せている。心に深い傷を抱えながらも、常に寄り添ってくれる広子のおかげで、日常を過ごすことができたハルだったが、ある日、学校から帰ると広子が部屋で倒れていた。自分の周りの人が全ていなくなる不安に駆られたハルは、あの日以来、一度も帰っていない故郷の大槌町へ向かう。広島から岩手までの長い旅の途中、彼女の目にはどんな景色が映っていくのだろうか―。憔悴して道端に倒れていたところを助けてくれた公平(三浦友和)、今も福島に暮らし被災した時の話を聞かせてくれた今田(西田敏行)。様々な人と出会い、食事をふるまわれ、抱きしめられ、「生きろ」と励まされるハル。そして、ハルは導かれるように、故郷にある<風の電話>へと歩みを進める。家族と「もう一度、話したい」その想いを胸に―。出典:予告編の動画をチェックしておいてください。映画『風の電話』のキャストも確認しておきますね。映画『風の電話』のキャストはこちらです。生年月日 1998年10月9日(現在21歳)諏訪監督の、決まった台本のない即興芝居という演出に関して、— 映画「風の電話」公式アカウント (@kazemovie) このモトーラ世理奈さんを共演者はこのように語っています。「諏訪さんが選んだ女優だな、と思いました。まったく嘘をつかない。才能がある。壇上にいると、何か本来の自分じゃないことをしたりするけども、(彼女は)自分が感じていること、信じられることを言葉にする天才的な女優だと思います」(西島秀俊さん)「語らなくても、何か伝わるものを持っている女優」(三浦友和さん)「50年くらい役者をやっているけども、稀代の女優だと思った。遠望して、真実を見つめている。こんなに目力が強い表現者は初めて。何か見透かされているような感じ。21歳だけども、人生を3周くらい回っているよう。すごい表現者が出てきたな。いろんな作品を観てみたいと思った」(西田敏行さん)出典:新時代の幕開けを飾る令和のニューヒロインの一人として紹介されているモトーラ世理奈さん。父がイタリア系アメリカ人のダブルで、そばかす顔がチャーミングだが、子どもの頃は嫌だったとか。しかし、モデルになって「個性」と言われる機会が増えることで気持ちが一変。チャームポイントと独特の存在感を武器に、今年は旋風を巻き起こすに違いない。出典:西島秀俊、「いまだにプレッシャーで死にそうになる」 活躍の裏に謙虚でブレない姿勢 — クランクイン! (@crank_in_net) 西田敏行さん— 叶ったー (@kanau111) “東日本大震災で亡くなった人たちに思いを伝えるために岩手県大槌町に設置された電話ボックスをモチーフにした映画「風の電話」が24日から公開される。出演した俳優の 毎日新聞:— Tom (@tom_team_miura) 豪華な俳優さんが、脇を固めていますので、期待ができますね。映画『風の電話』の感想レビューです。まずは試写会の感想から紹介しますね。大丈夫って言葉がより好きになった。根拠なんてないけれど、自分や誰かへの祈りみたいな言葉。映画は時代を映す鏡のようなものであるとすれば、この作品は今見ることに意義があると思う。主人公のように、この映画も日本各地を旅して、できるだけ多くの人に届いて欲しい。— miu (@lycopeneeee) 風の電話 完成披露試写会— ゆっきーな (@yu__TA1206) 風の電話 完成披露試写会幻想的な日差しが彼女たちを儚くも温かく見守っているように見えた。行く先々で素敵な出逢いがあって生きろって背中を押してくれる。ハルの心の揺らぎに目が離せなかった台本無しで生まれるあのやり取りを見て役者さんたちの凄みを感じた。 — ゆー (@53ayano53) 『風の電話』(12月試写会②)— Lita (@Lita1224710) https://twitter.com/Ippolppo/status/1210465796691873792?s=20映画『風の電話』のロケ地、さらには上映期間(公開日)についてご紹介しました。公開日はです。ロケ地は実在する岩手県大槌町にある風の電話や広島県呉市で行われました。風の電話を設置した佐々木格さんはこの映画『風の電話』に対してこのようなコメントを寄せています。「会えなくなった人に想いを伝える電話『風の電話』。亡き人とつながれるという思いが、人に生きる希望を与えることができます。人は人生において、自分の物語を創出し、それを生きていると考えることができます。最愛の人を失った時、遺された人の悲しみを癒すのは、その人の持つ感性と想像力です。人間には、失ったものを取り戻したいと切望する想いがあります。癒しには、亡き人に再会できる、再びつながれるという想像を通して新しい物語が必要となります。この度、『風の電話』の映画化が決まりましたが、主人公ハルは、旅の途中で様々な人たちの優しさに触れ、少しずつ心を開いていきます。故郷の岩手県大槌町で『風の電話』を訪ね、自問自答する中で、どんな時にも人生には意味があることに気付きます。自分は今『人生から問いかけられている』のだから、たとえ今がどんなに苦しくても、全てを投げ出す必要はないのだと」ぜひ映画『風の電話』を観に劇場に足を運んでください。 ジョーカーです。主に日本の映画を応援したいという想いでこのサイトを運営しています。日本の映画には素晴らしい作品がたくさんあります。それらの作品の良さを少しでも多くの方にお伝えできればと考えております。ロケ地や主題歌情報、試写会、さらにはあらすじ、キャストなど映画(主に邦画)情報をお届けいたします。映画に携わる方々に感謝の意を表します。また韓国に住んでいたこともあり、好きな韓国映画情報や結構見るアニメ情報もお伝えします。たまに気になったことも記事にしていきますので、楽しんでいただければと思います。 ジョーカーです。主に日本の映画を応援したいという想いでこのサイトを運営しています。日本の映画には素晴らしい作品がたくさんあります。それらの作品の良さを少しでも多くの方にお伝えできればと考えております。ロケ地や主題歌情報、試写会、さらにはあらすじ、キャストなど映画(主に邦画)情報をお届けいたします。映画に携わる方々に感謝の意を表します。また韓国に住んでいたこともあり、好きな韓国映画情報や結構見るアニメ情報もお伝えします。たまに気になったことも記事にしていきますので、楽しんでいただければと思います。 Copyright © 2020 Cinemarche 映画『風の電話』のあらすじ.

この物語は、「風の電話」をモチーフに、震災で家族を失った少女が旅をしながら人生を再生してく人間ドラマです。東日本大震災からもう少しで9年が経とうとしています。大きな消失感を抱えて育った少女ハルが、今こそ現実に向き合い、家族のことそして自分の将来を考えるきっかけの旅が始まります。ハルは「風の電話」で、家族に何を話すのでしょうか?スポンサーリンクCONTENTS監督は、日仏合作映画『不完全なふたり』がフランスでロングランヒットを記録、『ユキとニナ』ではカンヌ国際映画祭監督週間に出品されるなど、国内外で活躍の諏訪敦彦監督です。主人公のハル役は、そんな諏訪監督から絶大なる信頼を受ける、モトーラ世里奈が演じています。また、旅の途中で出会う人々に、西島秀俊、西田敏行、三浦友和など実力派俳優が登場。彼らとの共演により、さらに輝きだすハル(モトーラ世里奈)の演技に注目です。その日、岩手県の大槌町にいたハルは、9歳でした。津波で両親と弟を亡くし、ハルは広島の叔母・広子の元へ引き取られました。あれから8年。ハルは喪失感を抱えたまま17歳になっていました。高校では、これからの進路を考える時期です。叔母の広子は、そんなハルを温かく見守ってきました。「ハル。こんどの連休、大槌に行こうと思うの。一緒に行く?」。広子の誘いに頷くことが出来ないハル。学校に行く朝は、玄関で広子と抱き合わなければ外へ出られないほど、ハルの心は不安を抱えた状態でした。ある日、ハルが学校から帰ると、コンロにかけられたやかんが沸騰したまま放置されています。「広子さん?」広子は、家の中で倒れていました。「広子さん、広子さん」。ハルは顔面蒼白で広子の手をさすり続けます。広子は、命は取り留めたものの、意識不明の状態です。「どうして全部奪うの」。ハルは、病院を出て、ふらふらと歩きだします。立ち入り禁止の看板が立つ、土のうが盛られた土砂崩れの山道を、ハルは進んで行きます。「お母さん、お父さん会いたいよ。嫌だよ、嫌。何で全部奪うの」。悲痛の声を上げ、泣き叫ぶハル。疲れ果て寝そべるハルの元に、一台の車が通りかかりました。運転手の男・公平は驚き、家に連れ帰ります。公平は、広島で豪雨災害にあった地区に住んでいました。家は残ったものの被害は相当なものでした。10年前妹が自殺、父親も亡くなり、妻は子供を連れて出て行ってしまいました。現在は認知症の母親と2人暮らしです。どこから来たのか言わないハルに、公平は夜ご飯を勧めます。「生きてんだから食わなきゃな」。公平の母親はハルのことを死んだ妹・あやこと勘違いしているようです。ぼつぼつと広島に原爆が落とされた日のことを語り出す母親。ハルは、戦争の犠牲者も骨が残らなかったという事実を知りました。駅までハルを送った公平は、「死ぬなよ」と声をかけます。自殺した妹のあやこと同じ目をしていたハルのことが心配なのでした。袋に入ったミカンを渡します。「はい」。ハルは、ためらいながらも、やって来た電車に乗り込みます。夜が明けた道端にヒッチハイクをするハルの姿がありました。制服姿の未成年の女の子に止まる車はいません。「どう見てもヤバいじゃん。警察連絡する?」「大丈夫よ、まずご飯食べよう」。運転席の男と、助手席に乗った女の声で、ハルは目を覚ましました。ハルを車に乗せてくれた2人組は、姉弟のようです。姉は見た目にも大きなお腹をしていました。妊婦さんです。「ハルちゃん、ご飯食べようか」。心配する弟を制し、姉は楽観的です。食堂でご飯を食べながら、「家出なの?制服で女の子ひとりなんて危ないよ」と、ハルに言って聞かせる弟と、「あんまり聞かないの、刑事みたいよ」と笑う姉。仲良しの姉弟の会話で、ハルもリラックスしてご飯を食べます。途中、お腹が痛み出した姉が、奥の座敷に横にならせてもらいました。心配で寄り添うハルに姉は、「大丈夫よ。赤ちゃんが動いているの。触ってみる?」と声をかけました。そっとお腹に手を置くハル。「わぁ!」笑顔があふれます。姉はひとりで産む覚悟であること、高齢で周りから反対されたけど、自分の心に従ったことをハルに話します。命の大切さを伝えるかのように。別れの時、姉はハルの顔を両手で包み込み、「ハル、大丈夫?また会いに来てね」そう言いました。「はい」。弟はお金を持たせてくれました。「返しに来いよ」。ハルは、道の駅の公衆トイレで着替えをすませ、買ったパンにかじりつきます。その瞳はいくらか強い光を放ち始めていました。ハルは一体どこを目指しているのでしょうか?この旅の目的は何なのでしょうか?スポンサーリンク逃げ回るハルを助けてくれたのは、福島ナンバーの車に乗った森尾でした。初めは、ハルに関わりたくないと拒絶する森尾でしたが、ハルが東日本大震災以来、離れていた岩手の大槌に帰りたいと告げると、埼玉までなら乗せてやると許可してくれます。福島が故郷の森尾は、東日本大震災後、車を家代わりにあちこち走り回っていました。そして、当時ボランティアに来てくれていたメメットというトルコ人を探している最中でした。あるケバブ屋でメメットを知っている人物に出会うことが出来ました。しかし、メメットは1年前から入国管理局に捕まり収容されているということでした。森尾とハルは、メメットの家族を訪ねます。そこには、いつ戻れるのかわからない夫の帰りを待つ妻と、子供たちが寄り添って暮らしていました。妻は、トルコ料理でもてなしてくれました。ハルと同じ、高校生の少女は将来の夢を語ります。ハルも唯一残った家族写真を見せました。抱き合いお互いの健闘を約束するハル達。それを見ていた森尾も、震災と向き合う覚悟を決めます。森尾は、元原発作業員でした。ハルを連れ、福島に戻ることを決めます。福島の森尾の家は、枯れ果てた草木が庭を覆い、家の中は埃だらけでした。しかし、書きかけの子供の絵や洗濯物が生活していたまま残っています。ハルは、そこで家族の面影を見た気がしました。森尾は父と姉が暮らす実家へとハルを連れて行きます。森尾の父は、「歳を取ると故郷に帰りたくなるもんだ」と、当時の被災の様子を話してくれました。原発事故で転校を余儀なくされた子供たちの差別を受けた話。福島原発の作業員だった森尾が、いまだに責任を感じ苦しんでいること。何より、森尾もまた妻と子供を津波で亡くしていたこと。ハルは森尾に聞きます。「森尾は死にたいと思ったことある?」「ああ。でも死ななかった」。「何で?」「何でかなぁ。ハル、お前が死んだら、誰が家族のこと思い出すんだよ。誰もいなくなっちゃうだろ」。森尾は、ハルを岩手の大槌まで連れて行ってくれました。大槌町はまだまだ復興の途中です。新しくなった大槌駅で、ハルは友達あすかの母親に偶然会いました。「ハルちゃん!おっきくなったね」再会を喜ぶ2人。「高校生だよね」と母親は涙を流します。友達のあすかもまた、津波の犠牲者でした。「おばさん、ごめんなさい。あの日、あすかちゃんとずっと手を繋いでいたのに、避難する途中ではぐれてしまって。どこに行ったのかわかんなくて。ごめんなさい」。「ハルちゃん、違うの。ありがとう。手を繋いでいてくれたのね。ありがとう」。町の中心には、新しい家も建ち並んでいます。しかし、至る所に災害の傷痕が残っていました。ハルの家もまた土台がむき出しになり、そこは水溜りになっていました。「ただいま」。ハルの声が何度も虚しく響きます。玄関があったであろう場所、リビングだったであろう場所。泣きながら歩き回ります。「何で、誰も返事してくれないの!」。水に足を付けたまま寝ころぶハル。やり場のない悲しみが襲い掛かります。そんなハルを、起こして立たせてくれたのは森尾でした。森尾とは駅でお別れです。「ハル、ちゃんと帰れよ」。「私の名前は春香」。「春香、大丈夫、大丈夫だ」。森尾は笑顔で見送ってくれました。大槌駅のホームで電車を待っているハルの所に、ひとりの男の子がやってきます。行先を訪ねると、浪板海岸の丘の上にあるという「風の電話」に向かうと言います。「風の電話」は、天国と繋がっていて、死んだ人と話ができる場所なのだとか。ハルは少年と一緒に「風の電話」に向かうことにします。「誰と話したいの?」「僕は、去年交通事故で亡くなったお父さんと話したい」。2人はようやく「風の電話」にたどり着きました。丘の上の公園のような所に、白い電話BOXがあります。中には、線の繋がっていない黒電話が置かれてありました。ボックスの中で少年は父親と話しが出来ているのでしょうか。「次は、お姉ちゃんの番だよ」。ハルは電話BOXの中へと入り、受話器を取ります。「もしもし。ハルだよ。元気?17歳になったよ。広島からここまで旅して来たんだよ」。ハルは、家族に話しかけます。返事は返ってこなくても聞いていてくれる気がします。「いろんな人に助けてもらったよ。皆生きてるし、ハルも生きてる。生きてるから思い出せるんだよね。」ハルは旅のことを報告しながら、自分の気持ちを整理しているかのようです。「みんな、海にいるの?空にいるの?いつかハルもみんなに会いに行くよ。会う時は、おばあちゃんになってるね」。受話器を置き外に出たハル。微笑みの中に希望があふれていました。周りを気持ちよさそうな風が、そよいでいます。スポンサーリンクその電話は、東日本大震災後、東日本大震災から9年。岩手県の沿岸では、いまでも復興作業が続いています。物語の舞台にもなる大槌町は、町のシンボルでもある「ひょうたん島」型の新しい駅も誕生しました。しかし現在の三陸鉄道は、台風19号の影響により、大槌駅を含む一部区間で運転を見合わせています。新しい建物が建っていく一方で、地盤の緩さや、町の再建、医療や人口問題など、抱える問題も多岐に渡ります。いかに復興と言っても長い年月が必要なのだと、8年経ったいまでも改めて感じます。度重なる自然災害や、悲惨な事件、思いがけない事故などで辛い経験をし、この映画の主人公ハルのように、ハルは、家族や大事な人がいなくなる恐怖から逃げるように旅に出ます。旅を始めた頃のハルは、「生きていても意味がない。家族みんなの所に行きたい」と、ほとんど死んでいる状態でした。土砂災害の現場で、ふらふらと歩き回り泣き崩れるシーンは、ハルの苦しみが痛いほど伝わってきました。そんなハルが、広島から岩手までの旅で、中でも、福島出身の森尾との出会いは、ハルにとって大事な出会いとなりました。ハルと森尾は、幸せな生活が一瞬にして無くなるという同じ悲しみを持つ者同士でした。そして、大槌町での「風の電話」のラストシーン。青空の見える晴れた日の丘の上。ポツンと佇む白い電話ボックス。中に置かれた黒電話。まるでそこだけファンタジーのような美しい風景が広がっていました。陽の光が優しく包み込み、そよそよと吹く風が、天国から声を届けてくれるようです。受話器をとり、「もしもし」と家族に向かって話しかけるモトーラ世里奈の佇まいが、本当にハルが存在しているように感じられ、涙があふれてきます。死んだような状態で広島を旅立ったハルが、故郷の大槌にたどり着いた時、生きる希望を見出していました。その気持ちの変化がラストシーンには見事に表現されていました。ハルを演じたモトーラ世里奈の諏訪敦彦監督も、最後の電話のシーンのセリフは、彼女にすべて委ねたと言っています。10分以上にも及ぶ一方通行の電話を、まるで本当に会話をしているかのように演じています。そこには、旅の報告と、家族へのメッセージ、今のハルの気持ち、そして将来のことが語られています。希望を見出した者の「生の声」でした。モトーラ世里奈自身が、実際にこの映画で感じた思いや、出会ったベテラン俳優との演技、そしてハルの気持ちに向き合った結果なのだと感じました。この映画では、被災だけではなく、病気や事故、人種差別などで苦しむ人の悲しみが描かれています。そして何より、悲しみの中、生きる希望を失った少女が、旅の途中で出会う人々の優しさに触れ、Category : Tags : 時代劇専門チャンネル開局20周年記念作品『闇の歯車』は、時代劇専門チャンネルにて2019年2月9日(土)放送予定。また1月19日(土)より丸ノ内TOEIほか全国5大都市を中心に期間限定上映。 “時代劇 … 大ヒット作『最強のふたり』をハリウッドでリメイク! 本国フランスで2011年の興行No.1を獲得し、日本でも翌年に大ヒットを記録した『最強のふたり』。 そのハリウッドリメイクとなる映画『THE UPS … 親子の愛情の形はそれぞれ。お弁当に込められたメッセージに涙する。 シングルマザーの母親と反抗期の娘。母親がとった愛情表現に感服です。 実際にAmebaブログで「デイリー総合ランキング」1位となった「K … 関東の最東端にあるローカル線をご存知でしょうか。風光明媚な沿線から車両撮影や、ぬれ煎餅が赤字を救うことで、話題を集めたことで知られる「銚子電鉄」。 原作「トモシビ~銚子電鉄の小さな奇蹟~」をもとに、銚 … 映画『チア男子!