はぐれ狼 スピッツの16thアルバム『見っけ』がリリースされた。本作には、先日最終回を迎えたばかりの連続テレビ小説『なつぞら』主題歌である「優しいあの子」も収められているのだが、そうしたクリティカルな要素を抜きにしても、初期衝動に溢れた素晴らしい作品になっている。 優しいあの子 03. リリース情報. スピッツ3年ぶり・16作目のニューアルバム『見っけ』のリリース(2019年10月9日)を記念して、スピッツ・フリークの表現者たちに「私とスピッツ」について語っていただく特集の第二回です。 花と虫 06. なんか違う いつものスピッツと少し違うと思った。 バンドにとって16枚目のアルバム『見っけ』を最初に聴いた時に思ったこと。 再生ボタンを押して音が流れた瞬間に「スピッツの音楽だ」と思うぐらいに個性だらけ。唯一無二のスピッツの歌と演奏。 リリース情報ライブ・イベント情報関連リンクTREND BOX編集部おすすめARTIST RANKINGアーティストランキングFEATURE / SERVICE特集・サービス スピッツ3年ぶり・16作目のニューアルバム『見っけ』のリリース(2019年10月9日)を記念して、スピッツ・フリークの表現者たちに「私とスピッツ」について語っていただく特集の第二回です。 スピッツ ニューアルバム 『見っけ』2019年10月9日(水)発売決定!連続テレビ小説『なつぞら』主題歌として注目を集める最新シングル楽曲「優しいあの子」収録のフルアルバム。 なんか違う いつものスピッツと少し違うと思った。 バンドにとって16枚目のアルバム『見っけ』を最初に聴いた時に思ったこと。 再生ボタンを押して音が流れた瞬間に「スピッツの音楽だ」と思うぐらいに個性だらけ。唯一無二のスピッツの歌と演奏。 前回のmusica 11月号"スピッツ"インタビュー続編になりますスピッツのライブツアー“mikke”いよいよ初日、11月30日(土)@静岡エコパアリーナより… スピッツ3年ぶり・16作目のニューアルバム『見っけ』のリリース(2019年10月9日)を記念して、スピッツ・フリークの表現者たちに「私とスピッツ」について語っていただく特集の第二回です。取材・文 / 兵庫慎司 撮影 / 荻原大志スピッツとの出会いはいつ頃ですか?最初は、小学生の時に、母親がクルマで流してたのを、とにかく聴いてたっていう記憶はあります。母親がスピッツ好きで、その頃ヘビーローテーションでかけてたのが、『インディゴ地平線』だったんですけど。小学校3~4年とか、そんなもんじゃないですかね。それで僕も好きになって。『フェイクファー』ってアルバムが、そのあとですね。そこからさらにはまって、母親も僕も。このふたつはいちばん聴いたかもしれないですね。アルバムをループして聴いていたから、曲順も憶えてます。歌詞も全部憶えてるな。その二作以降はどうなるんでしょうか。以降は、お小遣いをもらえるようになったんで、買ってました。母親が買った『インディゴ地平線』と『フェイクファー』のあとに『ハヤブサ』が出たんですけど、それは自分で買ったのを鮮明に憶えてます。お小遣いで「買った!」っていう(笑)。大宮アルシェだったと思うんですけど。買って、まずパッケージを開けて、「うわ、どんなんだろう?」ってワクワクしながら聴いた記憶があって。そこからさかのぼって全部買いましたね。岩井少年はよくCDを買う子だった?いやいや、スピッツだけです。『ハヤブサ』の前に「ホタル」のシングルCDを買ったんですね。これも大宮アルシェで、予約して、発売当日に買いに行ったら……大宮アルシェにNACK5のブースが入ってるんですけど、そこに公開収録でスピッツが来る、CDを買うと観覧券が当たる、という。で、当たったんですよ。学校を休んで観に行って。ライブより近いぐらいの距離で、ブースの目の前で……来てる人は、だいたい大人で、中学の男は僕ぐらいしかいなくて、緊張しながら観た記憶が。しかも別に曲をやるわけじゃないから、トークを聴くっていう。それが初めて生で観たスピッツ(笑)。初めて生でライブを観たのは?大人になってからですね。20歳すぎたぐらいだったから、もう芸人にはなってました。大宮ソニックシティで、「初恋クレイジー」を最初に歌ったんですよ。それが初めてライブで観たスピッツでしたね。メンバーが出て来た時に、なんか「あ、ほんとに来たじゃん!」って思いましたね(笑)。それまで信じられなかったんでしょうね、なんか。ライブはよかったですか?めちゃくちゃよかったです。知らない曲なんてひとつもないし、歌詞も全部わかるし。中学の時に『ハヤブサ』より前のアルバムと『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』、それを全部MDに落として……僕は放課後サッカークラブに通ってたんですけど、行き帰りに毎日聴いてましたから。そこからライブもよく行くようになる?毎年行ってましたね、ツアーは。チケット、よく取れましたね。ファンクラブに入っていて。母親も妹も入ってるから、誰かがチケットを取れる、みたいな(笑)。今度のツアーのチケットも、12月の横浜アリーナ、当たりました。いちばん好きなアルバムは? って言われたら、どう答えます?『インディゴ地平線』『フェイクファー』が、一番思い出には残ってるんですけど……『惑星のかけら』ですかねえ。4枚目ですね。「ロビンソン」とか「チェリー」で世に出たあとの曲は、わりとキャッチーな感じの曲もあるんですけど、『惑星のかけら』は一番ロックだなって思います。「惑星のかけら」「ハニーハニー」「オーバードライブ」……すごいゆったりしてるのに、ギターをかき鳴らしたり、激しい演奏が多くて。歌詞も、ロックな曲に、草野さんの空想する世界観の歌詞が乗っかってる、みたいなのが多くて。それがすごくスピッツっぽいなあって思います。じゃあ、いちばん好きな曲は? っていうのは難しいでしょうから、「今日いちばん好きな曲は?」だったら答えられます?うーん……最近は全曲シャッフルで聴いてるんですけど。めちゃくちゃ聴いてる曲ばかりなんで、普段はサラッと流してるんですけど、この曲が流れたらちょっと聴き入っちゃうな、っていうのが「歌ウサギ」ですね。歌詞が「何のことを言ってるんだろう。」とドキッとすると言うか。「『何かを探して何処かへ行こう』とか そんなどうでもいい歌ではなく」って、よく聴くと攻めたことを言ってるなあ、と感じるところとか。わりと最近の曲ですけど、きっと中高生の頃の岩井さんよりも──。今、刺さってますね。この取材があるってことで、新しいアルバムの試聴会に行ったんですけど、「ラジオデイズ」っていう曲も、すごい刺さりましたね。ああ、自分もラジオをやってるから。そうですね。ほんとに歌詞が全部刺さりました。スピッツって、決してわかりやすい歌詞ではないじゃないですか? でも、わかりやすくないがゆえに、局所的に僕に刺さる、みたいな。ラジオを聴く側の気持ちで書かれた曲に聴こえるんですけど……僕は昔からラジオを聴いてこなかった人間で、ただ、ラジオパーソナリティとして……歌詞が、喋る側のことを言ってくれてるような気がして。草野マサムネにインタビューするとしたら、いちばん訊いてみたいことは?うーん……私生活のことじゃないですか?(笑)。全然わかんないんですよね。ライブでも、三輪さんと崎山さんは自分の家での話とかもするんですけど、田村さんと草野さんは、ほぼほぼそういう話は出てこない。何が楽しいのかとか、何をおもしろがってるのかとか、時間あったら何をするのかとか、何を買った時にテンション上がるのかとか。っていうのを訊くと、曲がが違うように聞こえるのかなと思ったりして。クルマ運転すんのかなあ、移動とかどうしてるんだろう、とか……タクシーに乗ってるイメージも、湧かないですよね。それがいい、っていうのもあるんですけどね。ライブと歌詞だけでイメージが構成されてる、っていう。「優しいあの子」は、どう思われました?『なつぞら』で……アニメーションにスピッツの曲が付いてるの、割と珍しいので。で、キャラクターのデザインが今どきじゃないのが、すごく合ってました。『ホッタラケの島』っていうCGアニメの映画があったんですけど、そのエンディングで「君は太陽」が使われてて(2009年)。僕はその曲を映画館で聴くためだけに、二回観に行ったんです。それも子供向けのかわいらしい世界観だったんですけど、その時も、スピッツと合ってるなあと思いましたね。ニューアルバム『見っけ』、全体としてはいかがでした?「ヤマブキ」は聴いたことあったんですよね、ライブで。アルバムは、すごい柔軟だなあって思いますね。現代のテイストを入れてるじゃないですか。打ち込みもやってみたりして。あのキャリアで、凝り固まってなくて、どんどんアップデートしていってるのは、すごいなって思いましたね。若いなあ!って(笑)。なんか、もう一回ブレイクしようとしているみたいな。別にずーっとブレイクしたまま下がってないのに。これからのスピッツに期待することは?うーん……『見っけ』を聴いて思ったのが……『醒めない』もそうですけど、「若返ってるな」みたいな感じがしたんですよね。どんどんスピッツというバンドを極めていくのかな、と前は思ってたんですけど、「いや、違うな」と。極めていくっていうよりは更新していく。「スピッツって、こういう音楽のバンドです」っていうのが、最新アルバムでアップデートされてる。「これもスピッツなんだ?」みたいな新しいスピッツを、毎回見せてくれる。今後もびっくりさせてほしい、っていうのは、僕はいつも思っています。【収録楽曲】■アナログ盤(1LP+7inch・完全受注限定生産盤)■デラックスエディション Spitzbergen会員限定盤(3DISCS・完全受注限定生産盤)2019年2020年SPITZ オフィシャルサイトSPITZ mobile(SPITZ オフィシャルモバイルサイト)埼玉県出身。ワタナベエンターテインメント所属。幼馴染の澤部佑と2005年に芸人コンビの「ハライチ」を結成。アニメラジオであるTBSラジオ「ハライチ岩井勇気のアニニャン!」パーソナリティーをはじめ、「ハライチ岩井勇気のアニ番」、「おはスタ」等、TV・ラジオのレギュラー多数。「TV Bros.」「小説新潮」でエッセイを連載。「小説新潮」でのエッセイは好評ののち終了し、9月に単行本を出版。著:岩井勇気 2019年10月9日、熟成を重ねたスピッツの3年ぶりのアルバム「見っけ」が世間にお披露目となった。 スピッツファンは退屈な日常生活に一喜一憂しながら、誰もがこの日に心を傾けていたのではないかと思 … いつものスピッツと少し違うと思った。 バンドにとって16枚目のアルバム『見っけ』を最初に聴いた時に思ったこと。  再生ボタンを押して音が流れた瞬間に「スピッツの音楽だ」と思うぐらいに個性だらけ。唯一無二のスピッツの歌と演奏。それは過去の作品と同様だ。スピッツらしい曲ばかり。 それでも、今までのスピッツのアルバムとは少し違う感じがした。 1曲目のアルバムタイトルにもなっている楽曲『見っけ』からいつもとは違う耳障り。  ギターの「ジャジャーン」という音。それにキャッチーなシンセサイザーのリフが重なる。ドラムも跳ねたようなリズムで聴いていてワクワクする。 ベースも良い。歌うようなフレーズのベースライン。リズム楽器というよりもメロディを奏でているよう。 最高の演奏だと思う。ベテランの貫禄も感じる演奏なのに、瑞々しさもあって若手にも負けない勢い。どことなくTHE WHOのようなクラシックロックを現代で鳴らしているような雰囲気もある。 しかし、いつものスピッツなら自分が最初に印象的に思う部分は演奏ではなかった。歌とメロディが必ず第一印象として強く頭に残っていた。それがスピッツの強みだとも思っている。 今作『見っけ』では強みである歌やメロディ以上に演奏が印象的なのだ。  とはいえメロディが過去作よりも悪いというわけではない。スピッツらしさを感じるしキャッチーで心地よい。 MVが制作された『ありがとさん』のメロディも歌詞もスピッツの王道とも言える安心感がある。  NHK連続テレビ小説「なつぞら」の主題歌になった『優しいあの子』も多くの人がイメージするスピッツの王道的なメロディ。  どの楽曲もスピッツの唯一無二の個性が詰まっている。結成から30年以上経っているベテランバンドとしての実力も感じる。 しかしだ。歌やメロディ以上にやはり演奏が気になってしまう。 『ありがとさん』の演奏は可愛らしい歌詞に対してオルタナティブで重めな演奏。個人的に印象に残った部分はラストの約1分間の歌のないアウトロ。バンドのグルーヴ感が心地よくて最高なアウトロ。 『優しいあの子』もキャッチーなメロディだと思うが、自分が最も印象に残った部分違う。サビでリズムが変化し、音数が少なくなり洗練された音だけで構成された演奏になる部分。そのスピッツとしては不思議な展開に痺れた。 今回のアルバムで使われている音はストリングスなど王道JPOPで使われることご多い派手な音は少ない。スピッツのメンバーとサポートメンバーのクジヒロコの音がメイン。 もちろん楽曲の魅力を引き出すだめにメンバー以外の音を使っている楽曲もある。しかし基本はライブでステージに立っているメンバーの音で構成されているように思う。  最近よく言うのが音楽好きと言うよりはバンドが好きって言うこと ロッキングオンジャパン2019年11月号でのインタビューで草野マサムネはこのように語っていた。 なるほどと思った。 『見っけ』の収録曲からバンドっぽさを強く感じる。ほとんどの収録曲がそのままライブで再現できそうな編曲。バンドの演奏が魅力的に聴こえるように工夫されている。 レコーディングでは音作りやミックスにもこだわるようになったともインタビューでは語っていた。 ファンはスピッツの演奏が魅力的で個性的なことは知っている。ライブに行ったことがある人なら尚更。 しかし世間のイメージは歌声やメロディについて注目されることが多い。ロックバンドとして認識していない人も多い。 『見っけ』の収録曲を聴けば、このイメージは変わるのではと思う。 ファンやライブを観たことがある人しか気づかなかったスピッツの演奏の凄さやカッコよさ。それが今作ではしっかり表現されている。 シンプルながら演奏が際立つ『はぐれ狼』のような曲が収録されていることからもそれを感じる。  『見っけ』の収録曲はメロディが過去作と比べると悪いわけではない。今の草野マサムネも変わらずに日本屈指のメロディメーカーだ。 それに加えて、今作はスピッツのバンドとして強さが引き立っているのだ。 つまり、名盤。  個人的に収録曲で特に気に入っている曲がある。10曲目の『まがった僕のしっぽ』という曲。  アップテンポのロックチューン。この曲は後半で展開が大きく変わる。まるで2曲を強引にまとめて1曲にしたかのような展開。 このような展開をする楽曲はスピッツでは珍しい。そのためアルバム内で自分が最も気に入っている。 気に入っている理由はもう1つある。むしろそれこそ気に入っている大きな理由だ。 まがった僕のしっぽとは何を示しているのかを考えてみると、ち〇このことを示しているとしか思えない。それが理由だ。 余談だが自分は下ネタが好きだ。うんことかちんことか日常会話で頻繁に使用する。そして、スピッツはさり気なく性的な表現を歌詞に散りばめている。 過去には「おっぱいは世界一」と欲望のまま歌ったり「僕のペニスケースは人のとはちょっと違う」とカミングアウトしたり「こっそり2人裸で跳ねる」とこっそりしたことを堂々と音楽で暴露していた。 しかめ面の男が ここに留まれと諭す 歌詞を読んでも、ち〇こにしか思えなくなってきた。ち〇こは理性では抑えられない。それを本音語るというフレーズで比喩しているように思えてしまう。 「いろんなこと言う人いそうですよね。チンチンのことですよねとか」 ロッキングオンジャパン2019年11月号でのインタビューで草野マサムネはこのように語っていた。『まがった僕のしっぽ』がち〇こ扱いされることも織り込み済み。 自分は草野マサムネにとって「いろんなこと言う人」の1人だったようだ。 しかし、本当に『まがった僕のしっぽ』がち〇ののことかはわからない。草野マサムネは昔から歌詞の意味について深くは語らない。リスナーの想像に任せている部分がある。 しっぽは本音を語ってもマサムネは本音を語らない。 自分はち〇こにしか思えないが、ち〇こに確定するための根拠が足りない。本当にちんこのことなのか気がかりで悩んでしまう。「まがった僕のしっぽ=ちんこ」であることを確定する根拠が見っけられない。 もしかしたらこの記事を読んだ人の中には自分と同様にちんこだと思っている人がいるかもしれない。 もしもまがった僕のしっぽ=ちんこと確定する根拠を見っけられた人がいるならば、こっそり教えて欲しい。 余談ですが、自分のしっぽは曲がっていないです。そびえ立つようにまっすぐです。  スピッツ16作目のニューアルバム『見っけ』が、2019年10月9日に発売されることを記念して、スピッツを愛する表現者たちに「私とスピッツ」についてインタビューする企画の第三回。 ニューアルバム『見っけ』 2019年10月9日(水)リリース 【初回限定盤】(SHM-CD+Blu-ray) UPCH-7518 \5,280+税 01. ラジオデイズ 05. ありがとさん 04. ↓↓読者登録や中の人のTwitterフォローはこちらから↓↓広告・関連記事 ニッチな視点で音楽について書く個人ブログ。引用をストックしました引用するにはまずログインしてください引用をストックできませんでした。再度お試しください限定公開記事のため引用できません。